上村晶(担当編集)
この作品は15年以上前の作品ですが、今も全く古びない新鮮な輝きをもって、今も必要とされる物語だと感じています。
志村さんのフラットで優しい眼差しは、他者から見たら歪かもしれないけど大切にしたい気持ちや、日々生きることの愛しさにそっと光を当ててくれます。
今回、大きな愛情と理解をもって本作のアニメ化に関わってくださる皆さまに心から感謝していますし、私もわくわくしています。
たくさんの方にご覧いただけたら嬉しいです!
佐藤卓哉(監督)
ある時、スタッフ間の連絡メールで何かのはずみに
「世界は残酷でも優しくもなく、どちらともつかぬ人間がいるだけ」と書いたら、何故か担当制作さんが盛り上がってくれて少し嬉しかったのですが、考えてみるとこんな出来事そのものが「どうにかなる日々」の世界観なんじゃないかなと思います。
日々揺れ動いて定まらない感情や、整理出来ず心の中にしまい込んだままのあれやこれや、普通の人間の、それ故の愛しくややこしい日々の欠片を見つめ、描き出すこの作品を、皆さんに楽しんでいただけたら僕らはとても嬉しいです。
有冨興二(演出)
「日常生活」をアニメーションで描くというのは中々大変な事です。普段皆さんが生活している中で行っている所作ばかりですから、いい加減な事をするとすぐに見抜かれてしまいます。
京都ライデンのアニメーターの方々はそんな誤魔化しようの無い日常芝居をしっかり描いてくれました。この作品を観てくれた人が「アニメを観た」というよりも「アニメーションの世界で生きている人々の生活を垣間見た」という感覚に一瞬でもなってくれれば、演出としては感無量であります。
佐川遥(キャラクターデザイン)
熱くもなく、冷たくもなく…「体温」を感じられる志村先生の作品をアニメで皆さんにお届けできればとスタッフ一同丁寧に作ってきました。
人の感情は表に出ない部分が大半で、でもそこにしっかりとあるものを繊細に拾っていくことの難しさや楽しさを日々感じながら鉛筆を握り続けました。
淡く愛おしい彼らの日々をぜひ劇場でお楽しみください。
クリープハイプ 尾崎世界観(主題歌・劇伴音楽)
初めてのことで、これが正確か不正解かもわからないまま劇伴音楽に向き合っていました。でもこの作品自体が、正確と不正解だけでは掴めないものを描いているから、きっとそれこそが正解だったんだと思います。
「どうにかなる日々」は、ちゃんと目を見て話してくれる物語、ちゃんと目と目が合う映画だと思っています。その中で、観た人の耳に少しでも何かを残せたら幸せです。
菴原愛(アニメーションプロデューサー)
「どうにかなる」の言葉の元、現場の皆様とじっくり作り上げることができました。
忙しく過ぎるただの一日が、誰かのふとした言葉で心躍る素敵な日になった事。
焦る心に笑顔をくれた自分じゃない誰かの努力の証。
思い入れがいっぱい過ぎて溢れそうなのを必死に逃がすまいと抱きしめております。
ふわりと、でも確かに存在する日々を素晴らしいスタッフ陣から皆様にお届けできればと思います。
寺田悠輔(プロデューサー)
「どんな恋愛も、どんな生き方も、全て“普通”だ」ということを映像で表現したくて、この作品のアニメ化に手を挙げさせていただきました。
志村先生の、フラットで、誰かを特別扱いするわけでもない、でもどこか暖かい視線は、きっと今の時代を生きる様々な人たちの人生に寄り添えると思います。
今回のアニメでは「かつて一緒にいたけれど、今はもう遠くに行ってしまった誰かを想う物語」を選ばせていただきました。
この作品を観ながら、皆さんの痛くて愛しい想い出を、劇場で抱きしめていただけたら嬉しいです。
花澤香菜(えっちゃん役)
ようやく劇場公開されるということがとても嬉しいです。
このどうなるかわからない日々の中で、危うく、でも逞しく生きている彼女たちを見て、皆様の心が少しでも暖まりますように。ぜひご覧くださいませ!!!
小松未可子(あやさん役)
エピソード毎に「どうにかなる日々」というタイトルの響かせる印象が変化する作品です。
どこかの日常に転がっていそうなエピソードだけれど、一人一人にとってはそれが細やかな人生である。とても温かくて、繊細で、ほろほろと解けてしまいそうなこの雰囲気がとても大好きです。
「えっちゃんとあやさん」のお話も、その空気感を大事に演じさせて頂きました。
このもどかしい距離感がなんだか愛おしい。
「過去」の二人の共通点、出会った二人が始める「現在」、そして二人の辿る「未来」が穏やかで幸せでありますように…。
ぜひこの空気感を、劇場でゆっくり浸って行ってください。
櫻井孝宏(澤先生役)
雰囲気と趣きのある作品で、日常に潜む非日常を味わったような気持ちになりました。
まるで淡いベールの向こうにある人間の性を薄目で覗き見るような、そんな気持ちです。
皆さんと分かち合えることを願って。よろしくお願い致します。
山下誠一郎(矢ケ崎くん役)
改めて、公開日が決定したことを嬉しく思います。
今日に至るまで本当に色んな事がありました。本作の通り「どうにかなる」という言葉を信じて、
ここまでやってこれたという実感がありますし、少し時間が経ったぶん、本編を観るのが一層楽しみになりました。
観た方によって色々な感想を持てる作品だと思いますので、是非それを大切にして頂けたらと思います。応援よろしくお願いします。
木戸衣吹(しんちゃん役)
皆さんお待たせしました!公開日が決まりました!
お客さんが観て初めて映画は完成する物だと思っているので、早く観てもらいたいです。
原作ファンの方はもちろん初見の方にも入り込みやすい作品となっていると思います。
キャストスタッフ一同、愛を込めて作りました。
私達の愛を受け取ってください!
石原夏織(みかちゃん役)
ついに映画「どうにかなる日々」が公開になります。ずっとこの日を楽しみにしていました。この作品はさまざまな愛の形が描かれています。私が担当させていただいたエピソード3・4、そしてエピソード1・2の完成を見させていただいて改めて愛って深くて素敵だなと感じました。とても心が温まる作品です。ぜひ劇場でご覧下さい。
ファイルーズあい(小夜子役)
「どうにかなる日々」、ついに公開日が決定いたしました!
とても不思議な魅力のある作品なので、ご覧になった皆様がどう感じるか、今からとても楽しみです。
お芝居や絵、音楽に至るまで、たくさんの愛に包まれています。
キャラクターたちの美しくも切ない心の動きを肌で感じていただけると嬉しいです!
早見沙織(百合役)
ゆったりと穏やかに優しく、けれど心の中の切ない部分をほんの少し思い出すような、素敵な空気感を味わいながらアフレコさせていただきました。収録の際に監督から、無理のないそのままの姿でぜひ、と言っていただいたことが印象的です。オムニバスですので、色々なお話と、そこに生きる登場人物に思い馳せながらご覧いただければと思います。
島﨑信長(田辺くん役)
同じ世界にこんな日常を送ってる人がいるんだろうなあと、とても近い距離でリアルに感じさせられました。それでいて、どこか日常の中の非日常を覗いてるような感じもあったりして、不思議な魅力がある作品です。多分観る人次第で感じ方が大きく変わる作品な気がするので、皆さんがそれぞれどんなことを感じるか、とても気になります。良かったら何らかの形で教えていただけたら幸いです。
田村睦心(ヨリコさん役)
漫画を読ませていただいた1話めがヨリコさんと田辺くんのお話しで、結構衝撃的でした。今回そのお話しではないのですが、選りすぐってあるお話しも衝撃かつ日常のどこにでもありそうで、とても面白かったです。みんなの心の中を覗いたらこんな感じなのかなと。人には言いづらい色々な面があるのかな、ってホッとするようなドキドキするようなお話し達です。このお話しを優しい絵と共に劇場で楽しんでいただきたいです。
天﨑滉平(しんちゃん父役)
この作品に触れ、僕は何気ない日常にこそドラマはあるんだなと感じました。
そして何気ないのにとても印象深く心に突き刺さるのは誰しもが似た経験があるからなのかなと。
『どうにかなる日々』は【普通】をとても繊細に描いている作品だと思います。
観て頂ければみなさんにもどこか必ずドキッと心に刺さる瞬間がある映画になっています。
ぜひ劇場でご覧ください!!
白石涼子(しんちゃん母役)
上京して生活に慣れた頃20代前半。本屋さんで表紙とタイトルが気になって購入したマンガが志村貴子先生の作品でした。
ひょんな出会いからどっぷりハマって次々読んでいた志村先生の作品。まさかキャラクターに声をあてる日が来るとは。
人生、何があるわからないですね。とても幸せな時間でした。
それぞれにとっての日常を切り取ったかのような、ちょっとドキッとする、そんな空気感を大切に…。
「どうにかなる日々」動いて色がついて音がつくとどうなるのか…私も楽しみです!
劇場での公開日が決まりとても嬉しいです。皆様に観ていただける日がとても待ち遠しいです。
志村貴子(著者)
原作は地味な作品ばかりを集めたオムニバス形式の作品集です。
描いてる真っ最中の私は別に地味に作るぞという意気込みで描いてはいないのですが結果的に地味と評されることが多いのです。
それなのに数多ある漫画の中から見つけ、アニメにしようと考え、細部に至るまで丁寧に関わってくださったスタッフの皆様には感謝しかありません。
そして個人的に気に入っている短編たちをひとつにまとめてくださいました。
本当に頭が下がるばかりです。
読者の皆様にもご覧いただけたら嬉しいです。